アライアンス・アライブ RPG好きにオススメの傑作

 本日の話題は、『アライアンス・アライブ』のレビューです。

 本作は、フリューから発売される3DS向けのRPGとなりますが、此処のメーカーは、以前『レジェンド・オブ・レガシー』というタイトルを販売していました。
 レジェンドオブレガシーは、開発にロマサガスタッフが関わっており、七人の主人公が織りなす冒険ファンタジーかつ、戦闘に閃きシステムが採用されるなど、まさにあのロマサガが奇跡の復活を遂げるのではないか?と多くのファンから期待を寄せられた作品でした。
 しかし、その気になる内容については、とにかく人を選ぶものであり、手放しで絶賛できるものではありませんでした。
 まず、本作は、ロマサガの魅力の一つであるフリーシナリオを採用していませんし、それどころか、シナリオそのものも無いに等しく、ひたすらダンジョン探索と戦闘を繰り返す内容でした。まあ、ダンジョン探索は、上手くツボを押さえていてよかったと思いますが、一方、戦闘は、システムが難解な上、一度に参加できる人数がたったの三人であるなど、問題点が多かったと言えます。
 そういうこともあって、ガッカリさせられた人が多かったと思われますが、一方、決して駄作などではなく、むしろ、改善さえすれば名作になり得たのではないのか?そんな可能性を感じさせられる内容だったのは、間違いありません。

 それから月日が流れ、遂にフリューから発売される3DS向けのRPG第二弾として『アライアンス・アライブ』が発売されたのです。

 本作は、九人の主人公が織りなす群像劇であり、序盤は、それぞれの視点から物語が進行し、時には交錯し、やがて一つの物語へと収束していく……そんなRPGとなっています。つまり、前作で薄味だったシナリオ面が大幅に強化されたわけですね。
 そして、戦闘システムに関してもややこしいものは全て捨て去り、閃きや陣形といったロマサガの魅力を詰め込んだものとなっています。もちろん、戦闘に参加できる人数も三人から五人へと増えています。やっぱり、一人でも多くのキャラクターを活躍させたいですし、増えただけでも嬉しいですよね。
 また、本作には、ワールドマップが採用されていまして、人の集まる集落も一つだけではなく、幾つも用意されていますし、もちろん、ダンジョンだってあります。これは、昔ながらのRPGのスタイルだと言えますが、マップの隅々まで探索し、新たな発見に出会えることが醍醐味だと言えます。

 アライアンスアライブは、まさにレジェンドオブレガシーの問題点を解消したRPGだと言えますが、一方で不安もあるわけでして、本当に大丈夫なんだろうか?なんて心配も少なからずありました。
 ですが、実際にプレイしてみると、これがなかなか良く出来ていまして、謎が隠された世界観、先の気になる物語、そして愛すべき登場人物たちに惹かれ、気が付けばそのままドップリとはまっていました。また、全体的に親切設計であり、テンポの良さもあってストレスもあまり感じられない仕様なのもいいですね。
 そして、何よりも感じられたのは、製作者の熱意でしょうかw 物語、バトル、探索などなど、とにかく、RPGにおける魅力が本作にはギッシリ詰まっていまして、まさに、RPG好きのためのゲーム、そう呼ぶにふさわしい内容に仕上がっていると思います。なので、RPG好きの方には、是非、買って遊んで欲しいと思いますね。

 さて、ここからは、そんなアライアンス・アライブの魅力を紹介していきたいと思います。

 九人の主人公が織りなす群像劇
 本作では、種族や立場の異なる九人の主人公たちが登場しまして、それぞれの視点で物語が進行していきます。一見、まるで関連性のない物語のようでも、ゲームが進むにつれてそれぞれが交錯し始め、やがて、一つの大きな物語へと繋がるのです。

 物語冒頭では、魔族の支配に抗うレジスタンスたちの活躍が描かれますが、魔族は、この世界を幾つかに分断することで人間側の戦力を割き、配下の妖魔たちに人間を管理させているなど、徹底的に虐げようとしていることが分かります。魔族の支配に抵抗する人間たちの物語となれば、やはり熱くなりますよね。
 もっとも、魔族は、あまりにも強大な存在でして、その象徴となるのが、グロッサ・ラダンと名乗る魔族でしょうか。彼は、法の番人として主人公たちの前に立ち塞がり、抵抗しようとしたところ「武力調停」によって鎮めてしまうのです。しかも、彼は、法を犯した罪として、ある主人公に対して罰を与えるのですが……魔族による支配が如何に強固なものであるかを物語るエピソードだったと言えますが、一方、そんな高い壁に対して、人間たちがどうやって立ち向かっていくのか、それがレジスタンスたちの物語の見所でもあります。

 一方、魔族の中でも人間に興味を持つ者もいまして、名をビビアンと呼びますが、彼女も主人公の一人だったりします。ビビアンは、執事のイグナスを連れて、自らの住む魔界を飛び出し、人間界へと降り立つのですが……そこは、人間と妖魔が対等に暮らしている町であり、レジスタンスの活動する世界とは、まるで様子が異なっているのです。しかも、これまでのシリアスな雰囲気がまるでなく、暮らしている住人も陽気で、物語もコミカルに展開するなど、作風がガラリと変わってしまうのが面白いところですね。
 ここでの物語は、魔族や妖魔との争いではなく、世界に隠された秘密に迫るというものであり、いずれ、これが先程のレジスタンスたちの物語と交わることになるのですが……そうなった時、物語はどう動くのか? そして、どのような結末が待っているのか? これも本作の見どころだと言えますね。

 ちなみに、本作では、物語を盛り上げるために、幾つものイベントシーンが挿入されますが、これが、かなり良く出来ているんですよね。
 良く出来ていると言っても、それは、グラフィックが綺麗だとか、そういうものではなく、そもそも、登場人物が三等身なんでそこは、どうでもいいわけですがw 見せ方が上手いというか、仕草だったり、台詞だったりが、とても印象に残るのですよね。なので、全てのシーンが名場面となり得るわけです。まあ、どこが良かったか書いてしまうと、ネタバレになってしまうので書けませんがw
 惜しむべきは、ボイスが入っていないことですが、それでもここまで魅せられるのは、まさにプロの業だなと思いましたね。

 ロマサガでお馴染みの自由度の高いキャラクター育成
 RPGにおいてやり込みや周回プレイを好む人にとっては、キャラクターの育成の自由度が高い方が嬉しいわけですが、本作は、ロマサガと同じく、武器を使い込むことで技の威力が上がったり、新たな技を閃いたりといったシステムを採用しています。特に閃きは、新しい技が発動した時は、「キタッ!」ってなりますし、その瞬間が楽しみでもあるんですよね。
 技に関しては、閃き難易度の高い技程強力な傾向にあるものの、SP消費が激しく、あまり多用できないといったデメリットもあります。一方、本作では、閃きやすい技であったとしても、使い込むことで威力が上がって行くので、その分、使い勝手が良くなっていくとも言えるわけですね。気に入った技を使い続けるのもいいのかもしれません。

 装備できる武器は、剣、大剣、槍、斧、弓、杖、盾、とありますが、もちろん、素手で戦うことも出来ます。これに、印術と呼ばれる魔法が加わり、魔族や妖魔の仲間は、より攻撃的な魔術を習得可能でして、主人公の一人であるティギーは、ロボット(?)に搭乗し、風砲と呼ばれるバズーカのような武器を装備することが出来ます。
 魔術と風砲は、使用できるキャラが限定されますが、それ以外の武器は、向き、不向きはあれども、誰でも装備することが出来ますので、例えば、腕力の高いガリルに大剣を持たせるといったセオリー通りの育成をするのもいいですし、印術が得意で腕力は控え目なアーシェラに斧を持たせてもいいわけです。使いこなせるかどうかは、別ですが、使い続ければそれなりに様になってくる、かもしれません。

 陣形も本作の戦闘をより戦術的に進めることの出来る要素だと言えます。
 本作の陣形は、ロマサガ同様に前列、中列、後列の三段階ありまして、後ろに行くほど狙われにくくなり、かつダメージも抑えられますが、一方、前に行くほど剣などの近接武器の威力が高まります。戦士系のキャラを前衛に配置し、その後ろに弓、印術の使い手を配置するのがセオリーですが、もちろん、この型にはまる必要は無いですし、プレイヤーの発想次第では、常識を打ち破る奇抜な陣形も考えられるかもしれません。

 また、陣形の他にもポジションと呼ばれるシステムがありまして、アタック、ガード、サポートの三種類があります。アタックは、単純に技の威力が増し、ガードは、防御、回避、反撃の効果を持つスキルの範囲が味方全体に及ぶようになり、サポートは、回復量、あるいは、行動速度が上がる、といった効果があります。
 基本的には、そのキャラクターの役割にあったポジションに配置すればいいわけですね。ちなみに、ややこしくなるので詳細は、省かせて貰いますが、このポジションに関しても、同じポジションに配置し、バトルし続けることでより効果が大きくなっていく傾向にあります。逆に途中で気が変わったとしても、なかなか変更が効き辛いとも言えますし、それは、武器の使い込みに関しても言えることですので、育成方針に関しては、よく考えた方が良いかもしれません。

 探索し甲斐のあるワールドマップ
 近年のRPGでは、殆ど見かけなくなってきたワールドマップですが、アライアンス・アライブは、そんな古き良き時代のRPGでは当たり前のようにあったワールドマップが採用されています。
 ワールドマップの魅力と言えば、広大な世界を冒険できることだと言えますが、ただ広いだけでなく、そこに発見があることが醍醐味でもありました。
 もちろん、本作でもそんな発見が世界中のあちこちに散りばめられていまして、オーニソプターと呼ばれる高所から滑空することの出来る飛行機や海を渡ることの出来る船でしか行けない隠された場所が幾つもあります。そこは、財宝の眠る洞窟かもしれませんし、魔物の巣窟かもしれません、あるいは、未知との遭遇や新たな出会いがあるかもしれません。これらの要素は、寄り道する際のちょっとした楽しみであることは、言うまでもありません。

 冒険者の多くは、より強力な武器や防具を求めるものですが、近年のRPGの殆どが、魔物が落とす素材を集めてそれを合成して強力な装備を入手する、というパターンが主流になりつつあります。
 それは、それでいいのですが、その場合、仮に探索要素があったとしても、そこでの発見がショボかったりする場合があります。そうなるとテンションが下がりますし、それが続くと「もう寄り道するのはいいや」となるものです。これは、勿体ない。
 本作では、鍛冶屋に武器を作って貰うシステムがある一方、ダンジョン内の宝箱や上述した隠された場所にて強力な装備が手に入ることもあるため、探索し甲斐があると言えます。また、世界の何処かには、周囲の雑魚とは明らかに違う強敵が配置されていますので、こうした魔物が落とすアイテムも大抵が貴重品だったりします。ウデだめしにもなりますし、強力な技を閃きやすいので、探してみよう。
 また、序盤の方のダンジョンでも、壊れているとは言え、中盤~終盤に差し掛かる辺りまで通用する武器が手に入ることもあるので、最初から探索する楽しみがあると言えます。

 ちなみに、本作のマップは、今年発売された某アクションアドベンチャーの影響を受けているかどうかは不明ですが、少なくとも、平面的ではなく、立体的なマップを採用しているのが特徴だと言えます。つまり、マップは、ただ町とダンジョンを繋ぐだけの道ではなく、探索も出来るダンジョンのような仕上がりとなっているわけですね。

 ユーザーライクなシステム
 どんなに素晴らしい物語のRPGであったとしても、ロードが長すぎたり、やたらと戦闘のテンポが酷かったり、プレイヤーにストレスを与える要素が多すぎると、途端に面白くなくなってくるものです。
 しかし、アライアンス・アライブは、出来る限りプレイヤーが快適に遊べるように設計されていまして、ストレスを感じさせない内容に仕上がっていると言えます。

 まず、RPGでは、戦闘のテンポの良さが重視されますが、これは、雑魚とのバトルが頻繁に繰り返されるためであり、テンポが悪かったり、やたらと頻繁にエンカウントが発生すると、ストレスだけが溜まって行くわけです。
 本作のバトルにおけるテンポに関しては、ポリゴンキャラクターが動くRPGの中では良い方だと思いますが、更に倍速、4倍速とスピードを上げることが可能でして、連戦であってもサクサク進めることが可能となっています。ちなみに、新しい技を閃いた時だけ等倍にする、なんて設定も可能です。
 また、エンカウントもシンボルエンカウントを採用しているため、プレイヤーの任意のタイミングで戦闘を仕掛けることが出来ます。まあ、それでもダンジョン内にモンスターのシンボルがギッシリ詰まっている……なんてこともあり、さすがにウンザリすることもあるのですが、キャラの育成で魔物に気付かれにくくしたり、ギルドのレベルを上げることでシンボルの出現数を抑えたりすることも出来ますので、それらを活用することで快適にプレイすることが出来ます。

 ユーザーライクな点については、快適なプレイ環境だけでなく、本作がやり込み甲斐のあるRPGであると同時にクリア自体は、誰でも可能な難易度に仕上がっている等、意外と万人向けな点でしょうか。
 これは、本作が温い、というわけではありません。物語中でも難所と呼ばれる場所は存在しますし、普通に全滅することもあります。しかし、救済措置もちゃんと用意されていまして、あるアイテムを持っていると、仮に全滅したとしてももう一度同じ戦闘をやり直すことが出来まして、更にそのアイテムを3つ消費することで、戦闘から逃げることが出来るようになります。ちなみに、このアイテムは、結構何処にでも落ちていますので、温存する必要はあまりないと言えます。
 また、セーブ自体は、宿屋でしか出来ませんが、クイックセーブなら何処でもできますので、難敵と戦う前にセーブしておくと、いざとなった時にもやり直しが効きますし、詰まってしまった場合は、宿屋のセーブデータから始めると良いでしょう。

 育成に関しても、よく考えた方がいいとか言いつつ、実は、結構いい加減でも何とかなるようになっていますw この手のRPGは、一つの武器に絞って育成した方が効率が良かったりするものですが、僕は、一度に二つの武器を使い込もうとしたり、育成方針がコロコロ変わって中途半端になったキャラが多数いる中でも何とかクリアまでは至っています。
 一応、キャラ育成のための稼ぎ場のような場所は、用意されていますし、技の閃きが悪かったとしても、使い込むことで威力を上げられるので、強い技が無くても問題ないとも言えました。
 また、本作は、経験値とレベルアップ制ではなく、同格か強い敵と戦った場合、一定確率でHPとSPのみが上がる仕組みとなっているため、ぶっちゃけ、殆ど戦闘をこなして居なくても進めることが出来たりします。そもそも、魔物を倒してもお金を落としてくれなかったり、換金アイテムの出が渋かったりするので、むしろ、無駄な戦闘は、避けた方が良いくらいです。仮に雑魚が強くなってきたとしても、そいつらと戦闘を繰り返せば、あっという間に適正レベルまで引き上げられるんで、まあ、戦わなさ過ぎて詰まることはないですねw

 これらのことを踏まえると、本作は、あまり深く考えずともクリアするだけなら問題なく達成することが出来るようになっている、と言えますし、どんなプレイをしても失敗することは、あり得ないとも言えます。なので、まずは、自分の思ったようにキャラを育てたり、思うがままに探索したりしつつ、物語を進めていくのが良いかと思われます。
 本作をもっとやり込みたいとの思いで二週、三周とする場合は、より効率よくクリアするためには、どのようにキャラを育てればいいのか、それを考えながら進めると、意外とまだまだ遊べるものだと思えるかもしれません。むしろ、こういうゲームは、色々知識が付いた時が一番面白かったりするものですからねw

 親しみやすい世界
 アライアンス・アライブは、パッケージのデフォルメ化されたキャラクターたちを見て分かる通り、親しみやすい世界も特徴の一つだと言えます。
 作中に出て来る登場人物は、皆、三等身くらいなんですが、仕草なんかも良く出来ていまして、特に女性陣がとても可愛らしいんですよね。(HPやSPが上がった際のレイチェルさんのあざといポーズや戦闘終了後にロボのハッチから頭をひょっこり出すティギーは反則級w)
 もちろん、ただ可愛らしいだけでなく、それぞれのキャラクターが活躍するシーンでは、格好良く決めてくれますし、表情なんかも変化が分かり易くて感情移入しやすい、ってのもありますね。

 会話テキストも秀逸でして、町の住人と言えども印象深い台詞が多い一方、だいたい半数くらいは、面白いことを喋ってくれるんですよねw というか、名前がない癖に妙に濃いモブキャラもいたりしますし、そんな奴らばっかりなんで、片っ端から話し掛けたくなるわけですね。
 また、本作に登場する妖魔たちは、基本、人間を見下しており、横柄な態度を取ることが多いのですが、一方、魔族相手だと急にゴマを擦り始めたり、立場が危うくなったら急に寝返ったり、そもそもアホが多かったりと、どこか憎めないところがあるんですよねw
 魔族の支配に抗う人間たちの物語ということもあってシリアスな展開の多い本作ですが、そんな中での彼らとの会話は、まさにオアシスとも言えるわけです。

 まとめ
 個性的な主人公たちが織り成す魅力的な物語、自由度が高くやり込み甲斐のある育成と陣形を駆使した戦略性の高い戦闘システム、そして、探索し甲斐のあるワールドマップなど、アライアンス・アライブには、RPGの面白さが詰まっていまして、まさに、古き良き時代のRPGを思い出させてくれる傑作だと言えます。
 もちろん、今の時代にそぐわない、なんてことはなく、むしろ、今だからこそ遊んで貰いたい、そう思えるような素晴らしいRPGだと言えます。一度プレイすれば、きっと、この世界が好きになるでしょうし、やり込み派の人は、二週、三周とプレイしたくなるに違いありません。
 気になった方は、是非、手に取って遊んでみてくださいね。

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Author:桜の灯籠
ジャンルでは、RPGやFPSが好物。
シリーズだと『ゼルダの伝説』『ポケモン』『The Elder Scrolls』『Halo』かな。
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