ゲームフリークは、何時からお説教をするようになったのか?

 ポケットモンスター アルファサファイアをクリアしましたので、その感想です。

 本作は、過去にGBAで発売された、ルビー&サファイアのリメイクということですが、ドッド絵からXYの時のような立体的な世界に変更された点がもっとも大きいと言えます。
 また、忠実にリメイクされている点もあれば、キンセツシティのように原型をとどめていないくらい変わってしまった部分もあったりしますw また仕様変更による台詞の変更なんかもあります。懐かしいと思える一方で真新しい要素もあるわけですが、原作といろいろと比べてみると面白いかもしれません。
 シナリオは、原作と比べてより奥深いものとなっていまして、一度プレイされた方でも新鮮な気持ちで遊ぶことが出来ると思います。また、団員の個性が掘り下げられていまして、これまであまり目立たない立場にあった幹部キャラも愛着の持てる存在となっています。もちろん、愛すべきモブ団員たちのコント(?)も健在ですw

 トレーナーに関しては、XYで人気だった(?)メルヘンしょうじょが追加され、オカルトマニアとの微笑ましいやり取りを所々で見ることが出来ましたw また、ルビー&サファイアには存在しなかった不良キャラも登場w ポケモンに強面のオッサン&ねーちゃんは最早重要な存在になりつつありますねw 稀に深い台詞があったりしますし。
 また、海でもエリートトレーナーが登場! ♂に関しては、なんとポケモンの上でサーフィンをしていますw 海の底ではダイバーとあまさんがいますが、こちらから話しかけない限りバトルにならないので、スルーした人も多いかもしれないw

 ルビー&サファイアのBGMに関しては、何かと印象に残りやすく、つい口ずさんでしまうような親しみのあるメロディが特徴でしたが、リメイクされてもほぼそのままの状態でアレンジされています。個人的には、金&銀リメイクの時のようにもう少し大胆にアレンジして欲しかったわけですがw

 そして、今作の目玉の一つでもエピソードデルタについては、少し考察も入れたいと思います。

 このエピソードは、殿堂入り後にプレイすることになるのですが、これをクリアしなければ、バトルリゾートに行けないため、ほぼクリア必須のシナリオだと言えます。内容については、短いながらもなかなか深みのある物語が展開されますし、新キャラであるヒガナも魅力的なキャラクターだったと言えます。
 まあ、この物語に含まれたテーマは、共感出来るものだと言えますが、一方で首を傾げてしまうようなシーンもありましたし、何よりも一部のプレイヤーの反感を得てしまうのでは?と思える点もありました。

 物語としては、ホウエンに迫っている超巨大隕石に対して、どう対処するのか? といったものなのですが、その解決策を巡ってヒガナとダイゴ側の人間達が対立する、といった図式になるのでしょうか。
 ダイゴ側は、ロケットを打ち上げ、ワープホールを生み出すことで隕石をどこかに飛ばしてしまおうという作戦を考えていました。ワープとはこれまたぶっ飛んだ発想だと思うかもしれませんが、ポケモンの世界では、普通にある技術だったりしますwヤマブキジムとかw

 ちなみに、このワープホールを生み出す技術には、かつて、カロスで使用された大量破壊兵器の技術が使われていまして、すなわち、ポケモンがメガシンカする際のエネルギーを利用するというものだそうです。
 大量破壊兵器の技術を平和利用するという点からして、現実における『核』をモチーフとしたものと思われます。そして、隕石を爆破するのではなく、ワープホールでどこかへやるというのは、爆破では核ミサイルを連想させれるからワープホールに変更したとも考えられます。

 しかし、ヒガナはこの技術を使うこと自体に反対していまして、かつ、ワープホールで飛ばされた隕石がまた別の次元のホウエン、すなわち、大量破壊兵器が存在しなかった次元に到達してしまうと主張します。結果、ホウエンはなす術も無く滅びてしまうと。 
 ワープホールを使った作戦は、ヒガナに妨害されたことで失敗に終わってしまいます。
  核の兵器としての利用は当然ながら反対するべきですが、このシーンでは、核の平和利用ですら反対してしまっているような気がしてなりません。もちろん、日本では、あのような出来事があったから反対する人も多いのですが、一方で、そう単純な問題でないのも事実。

 原子炉を止めてしまえば、我々は、火力発電に依存するしかありませんが、その燃料であるガスは、現段階では、輸入に頼るしかありません。燃料の需要が上がれば、その値段も高騰し、そうなれば貿易赤字は必至となり、その結果、各会社が大打撃を受け、当然ながら社員の給料が下がりますし、消費も低迷します。結果、日本は不景気となり、失業者が溢れ、自殺する人も増えますし、家族を養えなければTVで見るような胸の痛む出来事が次々と起こるわけです。火力発電だと深刻な大気汚染も免れないでしょうね。つまり、回り回って人が死んでいくわけですね。
 もちろん、あらゆる可能性を考慮するべきですし、核に頼らなくても済むような道はあるはずですし、そういうものは常に探っていくべきでしょう。ですが、今の所、そのような道は見つかっていませんし、じゃあ、その間どうするの?って話になれば、結局、頼らざるを得ないわけですね。

 いずれにせよ、核の平和利用については、その是非が議論されている段階であるにも関わらず、反対の立場を取るというのは、如何なものでしょうか? マイナーなタイトルならともかく、全世界で圧倒的な知名度を誇るポケモンでやっていいことではありません。あくまでも中立の立場を取るべきですし、疑問を投げかける程度に踏みとどまれなかったのでしょうか?

 また、このシーンでは、ソライシ博士は、ヒガナの発言を根拠がないデタラメだと言いますが、対する彼女は、ダイゴ達に想像力が足りないと反論し(というか、暴言に近いw)、そのまま去っていきます。
 もちろん、ヒガナの言っていることは、根拠がありませんが、可能性としては無くもありません。一つの意見としては認められるべきなのかもしれませんが、やはり、根拠を示さない限りは、説得することなんて無理ですし、お互いに理解し合うことも出来ない気がします。
 まあ、ヒガナにとっては、彼らに理解してもらう必要なんてなかったのでしょう。その証拠に、彼女は、話しても無駄だとダイゴを全く相手にしていませんでした。一方で、主人公に対しては、理解して貰おうとしているようです。
 まるで、大人は頑固だから何を言っても無駄。でも、子供なら分かってくれるはずだ。みたいに言われたようで非常に不快なシーンでした。
 物語のクライマックスを迎えても、ダイゴとヒガナが和解する場面は一切ありません。あくまでもヒガナが正しく、ダイゴが間違っている……XYでお互いに理解することの大切さを提示しておきながら、この結末はあんまりでしょう。なんか、寂しい気持ちになりました。

 ポケモンは、図鑑の説明文から分かるように、昔からこういった社会問題に向き合ってきた作品だとは思うのですが、あくまでも疑問を投げかける立場であり、自ら答えを示すようなことは殆どしてこなかったはず。あくまでもプレイヤー間で議論して欲しいというスタンスだったはず。なのに、今回は、明らかに答えを示してしまっている。

 もし、ヒガナが悪役であれば、疑問を投げかけるだけで済んだのかもしれません。あとは、プレイヤー同士で好きなように話し合えばいい。ですが、最終的に、彼女の作戦は成功し、彼女の正義が証明されてしまった。つまり、彼女の発言は、全て正しいということになってしまったのです。

 そして、ここで本エピソード最大の不満点が出て来ます。

 ヒガナが正しいとすれば、ダイゴ達は、間違っているということになる。それどころか、無知で愚かな人間として扱われることになるわけです。実際、どう見てもそういう扱いだった。
 このエピソードデルタでは、ソライシ博士やツブワキ社長はもちろん、かつて、主人公を導いてくれた存在でもあったダイゴすらも否定されてしまっているのです。ぶっちゃけ、ダイゴファンは怒っても良いと思います。

 最終的には、自分の殻に閉じこもるのではなく、もっといろいろなことを知るべきだという結論に落ち着きましたが、まあ、このテーマ自体は、良かったと思います。その結果、ダイゴは、旅立つことになりますし、それはエメラルドにて何故彼はチャンピオンの座をミクリに譲ったのか?という疑問への答えでもあります。
 ただ、そこに至るまでの過程は、正直、最低最悪だったと言えます。自らの意見を全世界にプレイヤーに押し付け、かつ、新しいキャラクターを立てる為に、もしくは、その意見を正当化するために、ファンから愛されているキャラクターを貶めた。許されることではありません。

 もちろん、僕が考え過ぎなだけなのかもしれませんがw
 実際、エピソードデルタをクリアした後はそれほど気分は悪くなかったですし、別にヒガナが嫌いなわけではなく、シナガとのやり取りや、アクア団員の証言なんかは、微笑ましかったですし、むしろ、彼女についてもっと知りたいという気持ちさえあります。
 ただ、社会問題にせよ、愛すべきキャラクターにせよ、もう少し丁寧に扱って欲しいな……そんな気持ちですかね。

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難解なメッセージかもですね

ヒガナは一人で重い使命を背負い込み、恐らくは使命の正当性を自分なりに納得するため理屈を作り自信がないものだからこそ周りを見下して頑なでしたし、主人公にも分かってもらえないと分かりつつも何度か肯定を求めてましたよね。


そして、ヒガナは結果から言えば主人公と出会っていなかったら失敗してました。
主人公が成功したのは(目覚めのほこらでグラカイを止められたのも)みんなとの協力があったからですし、対して一人で何でもやろうとしたヒガナはきっとそんな主人公の対比としてのポジションだったんじゃないでしょうか。

核の平和利用問題も一部の人だけじゃなくてみんなで協力して考えないといけない、というメッセージなのかもしれませんね。

No title

 うーん、どうなんでしょうね?w

 ヒガナはあれだけ人に向かって「そうぞうりょくがたりない」とか言ってたくせに、まさに彼女自身の想像力が足りず、失敗したわけですが、そのことで彼女自身が未熟であることを認めるようなシーンは無かったと思います。むしろ、偉業を成し遂げてさあ次なにしようか、で終わったようにしか見えないんですよね。

 赤緑におけるライバルやBWのNのように、主人公とのバトルに敗北したことで、自分に足りないものを知り、次へと向かって歩み出す、といったポケモンらしい展開で終わればまだよかったのかもしれませんが、ヒガナの場合、それがありませんでした。そもそも、主人公と対峙したかと言えば、そうでもありませんし。

 ロフタスさんの仰る通り、ヒガナが主人公との対比というポジションだとすれば、彼らはどこかでぶつかる必要があったと思いますし、実際そうなれば面白かったと思うのですがねw まあ、バトル自体はしましたが、あれはどう見ても対立したからバトルしたわけじゃないですしw

 ゲーフリは、ヒガナ推しのエピソードを描きたかったのだと思います。ホウエン地方を守るために、また、流星の民としての役割を果たすために、自ら汚れ役を担い目的を果たそうとした。そんなカッコイイヒロインの姿を。
 ですが、実際の所、彼女は、人の邪魔を散々した挙句、自らの作戦は失敗した、つまり、散々人に迷惑をかけただけの格好悪いヒロインにしか映りませんでした。
 まあ、格好悪くてもいいんですが、なら、せめて自らの未熟さを知れ、と言いたい所ですかね。そういったシーンが一つでもあれば、このエピソードの評価も大きく変わったんじゃないかな。

 なんにせよ、彼女を擁護することは難しいですし、そもそも、このエピソードデルタ事態、酷いシナリオだと言わざるを得ません。
 エピソードを通して伝えたいことは分からなくはないんですよ。ただ、それを伝える手段がまずかった、ということですね。シナリオを書くことがいかに難しい仕事であるか、それを思い知らされますねw

ヒガナの主張自体は脆いものでしたが、自信ありげな物言いに周りが感化させられてしまっただけって感じでしたしね。
暴言で、脆い意見なりにもヒガナの考えに何とか理解を示そうとしたダイゴ親子の気持ちが本人に伝わらないままになってしまったのは密かに残念でした。

なぜあそこまで使命を果たすことを最優先として頑なに一人で全部背負おうとしたのか、結局ゴニョニョのNNにしていた人物の「シガナ」と何があったのかそれ次第ではまだヒガナの人物像がどうだったのか変わる可能性がありますけど、エピソード中で「カッコイイダークヒロイン」になりきれなかったのは魅力的な面もあっただけにやるせない気持ちになりました。

RSEより前の時系列で(バトルタワー建立前、エントリーコールver0.9の登場)、ヒガナがRSを並行世界であることを示唆する発言をしたこと、アダンの話が出ていない、リゾートで海から打ち上げられたハンサムに続きがある臭い、等からアップデートを利用して追加エピソードが配信されることに期待してみます

なければ脳内補完で納得するしかないでしょうね

No title

 レックウザのエピソードがある時点でデルタエメラルドはなさそうですし、フロンティアに関しても、BW2で結局サブウェイしかなかったことを考えると、あの手のテーマパークは今後も登場しなさそうですし、ハンサムは、何となくですが、幻のポケモンのエピソードに関わって来るんじゃないかと思ってますねw
 なので、ヒガナの過去については、脳内補完してくれって感じなんでしょうねw

 彼女に関しては、科学に対して異常なまでに不信感を抱いていただけでなく、あまりにも人を(特に大人を)信用しなさすぎる節がありますんで、その辺りがヒントになるかもしれません。

 いずれにせよ、お互いに理解し合えずに終わってしまったってのは、何か後味が悪いですよね。

No title

×論者
○論オナ
ボジカル語法とか気持ち悪いからほんと使うのやめて欲しいですよ

No title

ダイゴが旅立つ理由付けってあるけど正直こじつけというか無理矢理すぎる感が否めない
石集めが好きでバトルはあまりしたがらないっていう設定なんだから普通に石集めしたい為にチャンピオンの座を譲ったって考えるのが妥当でしょう
自分の殻に閉じこもるのではなくもっといろいろなことを知るべきという結論にしても、大企業の御曹司がそんな頑固で世間知らずの引きこもりな訳が無い
この世界じゃ子供の時から旅をするトレーナーだっているし、主人公よりも年上の大人のダイゴなら人生経験も豊富だと思うんですがね(それともライターはダイゴを温室育ちの甘ちゃんとでも思っていたのか)
まあそもそもRSEとORASは繋がってないから何故譲ったのかという疑問の補完ですらないんですけどね
プロフィール

桜の灯籠

Author:桜の灯籠
ジャンルでは、RPGやFPSが好物。
シリーズだと『ゼルダの伝説』『ポケモン』『The Elder Scrolls』『Halo』かな。
でも、面白ければ何でもやるぜb

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